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お知らせ

一般社団法人口腔衛生学会発表、歯科関連4用語の使用等について

一般社団法人口腔衛生学会が本年(2024年)5月に公式発表した歯科関連用語について

原題:歯科口腔保健に関する使用法や解釈に混乱等がある用語に関する本会としての 考え方

1. 現在歯と残存歯 2.速食いと早食い 3.検診と健診 4.糖質関連用語 の4項目について説明がなされています。以下簡単に要約を記します。

1.現在歯と残存歯:原則として現在歯を使うが、晩期残存乳歯などの例外はこの限りではない。
2.速食いと早食い:速食いを用いる。
3.検診と健診は使い分ける。
 特定の疾患の検出には検診を用いる。例:う蝕検診、歯周疾患検診
 健康全般を扱う場合は健診を用いる。例:歯科健診
4.糖質関連用語
(1)糖質:炭水化物から難消化性の食物繊維を除いたものである。
(2)糖類:糖質のうち,単糖類または二糖類であって,糖アルコールでないものをいう。
(3)糖分:厳密な定義がないため使用しない。
(4)砂糖:主成分はスクロース(ショ糖)で、スクロースは,グルコース(ブ ドウ糖)
とフルクトース(果糖)が1分子ずつ結合したものである。
(5)異性化糖:フルクトース(果糖)42%の異性化糖(ブドウ糖果糖液糖)とフルクトース(果糖)55% の異性化糖(果糖ブドウ糖液糖)があり、清涼飲料などで使用されている。

以下については一般的ではないのでここでは省きます。興味のある方は口腔衛生学会公式発表をご覧ください。
(6)遊離糖類(フリーシュガー:free sugars)
(7)添加糖類(アデッドシュガー:added sugar)
2024年06月07日 16:27

第77回東京矯正歯科学会学術大会で座長を務めました。

平成30年7月12日木曜日に有楽町朝日ホール(有楽町マリオン11F)で開催された大77回東京矯正歯科学会学術大会で二つの演題の座長を務めました。東京矯正歯科学会は日本で最大の矯正歯科学会である日本矯正歯科学会の関東地方会といった存在です。
一つ目は“包括的治療を施行した上顎後退症を伴うKabuki症候群の1例”です。歌舞伎症候群は1981年に二人の日本人医師により報告された32,000人に1人という稀な遺伝性疾患で、特徴である切れ長の目が歌舞伎の隈取に似ているところからその名がつけられたそうです。歌舞伎症候群の3人に1人が不正咬合を示すといわれ、つまり10万人に1人が矯正治療の対象となると思われます。現在53の症候群などに伴う不正咬合の矯正治療は指定医療機関では保険診療となり(日本矯正歯科学会ホームページの“矯正歯科診療が保険診療の適用となる場合とは”をご覧ください。)歌舞伎症候群も含まれます。重度の不正咬合に加え精神発達遅滞からコミュニケーションをとることが難しく、治療は困難を極めることが多いようです。PubMedで歌舞伎症候群の矯正治療を検索すると2018年1月にポーランドから出た論文1編しかヒットせず、やはり歌舞伎症候群の矯正治療経過の報告は非常に稀なのでまとめ上げて論文発表してほしいところです。
二つ目は“音声分析による咽頭扁桃肥大の非侵襲的スクリーニング法の検討”です。鼻閉等による日常的な開口あるいは口呼吸は不正咬合の原因であるばかりでなく治療の進行の妨げとなったりします。そのため矯正医としてはそのような患者さんは専門医に依頼して鼻呼吸できるようにしてもらうことが必要です。一方そのような患者さんが日常の歯科診療の中で見つけられれば、またなるべく早めに不正の芽を摘み取りたいということから患者さんに負担の少ない方法でのスクリーングは意味のある所と思われます。今回の発表では咽頭扁桃肥大の小児10名と正常小児11名の比較で数は少ないのですがスクリーニングによる偽陰性はゼロでした。今後検査者の数を増やしても特異度が高ければよい検査と言えるかもしれません。誰でも痛い検査は嫌ですが音声分析なら全然大丈夫ですし。
私の担当は午後の演題2題でした。でも仕事はそれだけではなく、10:00から16:10までの13演題を7名の委員+会長の8名で採点して優秀賞を決めなければなりません。そのため朝からすべての演題を聞いて終了後の会議で採点し、17:00頃まで拘束となりました。ならば日当は結構もらったのでは?と思われるかもしれませんがゼロです。うーん、お弁当、せめてお茶の一杯あっても、と思ってしまう私は俗人ですかね。
2018年07月20日 16:32

男子大学生の体重増加のリスクファクター 京都大学でのコホート研究

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京都大学の男子大学生で3年次と4年次の健康診断でBMIが5%以上増加した学生の生活習慣上のリスクファクターを探った後ろ向きコホート研究です。Public Health Nutrition 2009年12月号に掲載されました。

健康診断は学校健康法により毎年実施され、その時にいくつか生活習慣に関する質問紙にyes/noで記入してもらいます。対象となった学生は4634名、そのうちBMI 5%以上増加は598名、それ以外4036名との違いを探ります。BMI増加のリスクファクターとして、1.一人で住んでいる  2.運動はあまりしない(週1回以下)  3.あまりお酒を飲まない  4.朝食抜き(週2回以上)  5.脂っこいものが好き があげられました。喫煙、週2回以上の外食、食事の好み(肉、魚、野菜)、スイーツ好きは有意差がありませんでした。コホート研究ですからこれが原因で太りますよとは言い切れませんが、かといって実験疫学でこちらの指示通りに生活してもらうというのも現実的に無理です。日本人対象のこのような研究はあまり多くないと思われ、貴重なデータが開示されたと思います。心当たりのある方は生活習慣を変えてみると良いかもしれません。かといってお酒ガンガン飲んでもいいの?甘いものはどんどん食べてもオッケーね、という自分びいきの解釈はやめましょう(私も自重します)。
2018年07月18日 16:32
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